第一回旗揚げ公演

<概要>
演劇人のあこがれ、美内すずえ大先生の代表作「ガラスの仮面」のパロディと見せかけて 演劇界のダークサイドを鋭くえぐる問題作。美内すずえ先生に大絶賛されるか、もしくは 名誉棄損で訴えられるか・・・究極の自虐的ネガティブ演劇、ここに誕生。

<あらすじ>
横浜中華街の裏通りにある寂れたラーメン屋でしがない人生を送る住み込み店員魔夜峰子、32才独身。ある日彼女は店に来た怪しい貴婦人、劇団月影代表月影千草に演劇の才能を見出される。彼女は言う。「あなたは演劇に選ばれた人間なのよ。」その言葉にすべてを捨てて劇団月影に入団するマヤ。しかしそこは演劇を利用した宗教団体だったのだ。
そうとは知らず新しい演劇人生を歩み始めたマヤの前には次々と月影に洗脳された芝居の 中でしか自分を解放できないかわいそうな劇団員達が現れる。劇団内では厳しいカースト 制度がしかれチケット売り上げや劇団員勧誘の実績などにより劇団独自の身分階級があり、昇進することこそが彼らのステータスとなる。社会と隔絶された劇団内だけの閉鎖的な世界に依存しながらも芝居を通じて世の中に自分の存在理由を見出す彼ら。自分は明日のスター
かもしれないと夢見て間違ったメソッドを繰り返す。そんな彼らは次回公演「紅天女」の 天女役をめぐって骨肉の争いを始める・・。いつしかマヤも洗脳されその争いに巻き込ま れることに・・。しかしそれは人身売買で一儲けを企む月影の危険なワナだったのだ・・・。本当の自分を表現する為にはじめた演劇でいつしか自分を見失った演劇界の迷える子羊達。そんな彼らの悲しくも前向きな決断は・・・!?


<登場人物>

魔夜 峰子・・峰 U子
しがないラーメン屋の住み込み店員。32才独身。中学校の時演劇を志すが断念。月影に演劇の才能を見出され波乱の演劇人生をスタートさせる。
月影 千草・・水津 安希央
劇団月影代表。年齢不詳。その昔、紅天女役で一世を風靡した大女優。
紅天女の継承者を探している。
姫川 亜弓・・本木 香織
18才。高校生にして劇団月影の最上級劇団員。幼少の頃から親に児童劇団に入れられ子役として活躍してきたその女優魂は誰よりも気高い。
桜小路 優・・東 泰三
劇団月影準劇団員。ジャニーズ系のさわやかスマイルでみんなのアイドル的存在。普段はたくさんのバイトをかけもちする典型的演劇人。
速水 真澄・・濱崎 右近
大手芸能プロダクション大都芸能の御曹司。甘いマスクとは裏腹にその冷徹な仕事ぶりは業界人達に恐れられている。御所車監督と共に紅天女の上演権を狙う。
糸川さん・・ 糸川 昌仁
保険の外交セールスマン。38才。成績が上がらず契約をとろうと躍起になって勧誘しているところを逆に勧誘され劇団月影に入団。サラリーマンと劇団員の2足のわらじ生活をスタートさせる。
ラーメン屋客・・森田 展義(11、13日)、小林 徹(12日)
御所車 英雄・・土性 正照(劇団赤鬼)
Vシネ監督。「紅天女」の上演権をめぐって月影と対立。「吉原炎上」風Vシネとして紅天女のリメイクを企画。
かとうたかお・・行澤 孝(劇団赤鬼)
AV男優。御所車と組み紅天女の相手役としてVシネデビューを狙う。


まあくんの父・・縡芭 巧[ことばたくみ}(THE TRIPLE SPIRALS)

まあくんの母・・ゆで あずき

峰子の母  ・・Miiya

ホワイトマン ・・森 健太郎(i_garden)


ご来場ありがとうございました


「宗教演劇〜完全版〜」
               作・演出 本木香織

<日時>2003年1月11日(土)19:30 開演
          12日(日)18:30 開演
           13日(祝)17:00 開演
<開場> 森ノ宮プラネットホール
<料金> 前売・当日共1500円(全席自由)